Techbook編集部

渋谷IT企業

2017年も2月に入り、早くももうすぐ3月(年度末)です。

年末からこの時期にかけては、期末を迎える会社も多く、各社が業績や直近の動き・今後の展望などを発表していますね。

各社さまざまな戦略を展開していますが、特にスピードが早いIT企業各社は、目が離せないほど新たな動きを見せています。

今回は、サイバーエージェント・DeNA・LINE・ミクシィ・Voyage Groupという、渋谷周辺の5つのIT企業に焦点を当てて、2017年最近の動きをまとめてみました。

決算資料を読み解く時間がない!そんなあなたは、IT企業各社の動向をざっと知るチャンスです。

(※文中、敬称略)

Abema TVに賭けるサイバーエージェント

もともとはインターネット広告代理店のイメージが強いサイバーエージェントですが、世間ではAmebaやゲームのイメージが強くなりました。

abema tv

https://abema.tv/

そんなサイバーエージェントが2017年、社運を賭けて勝負を挑むのはAbemaTV」です。2017年をAbemaTV投資期と決め、先行投資として年間200億円を投資予定と、並々ならぬ力の入れようが窺えます。

起業家」には、藤田社長が獅子奮迅の勢いで収益化したAmeba事業部のことが書かれていますが、Abema TVはサイバーエージェントにとっても藤田社長にとっても、Ameba事業以来の大きな賭けではないでしょうか?

ゲームにビックタイトルを投下するDeNA

DeNAの現在のメイン事業は、2016年度第3四半期の決算を見る限り、売上の3分の2を占めるゲーム関連事業です。2015年に任天堂と提携して、初めてリリースしたスーパーマリオランは世界中から注目を集めました。

ちなみにスーパーマリオランは、今後のビックタイトルのプロモーション方法の是非を占うための、いわば偵察特攻隊だったとも言えます。

その”今後のビックタイトル”は、家庭用ゲーム機の人気タイトルで、今年中に「どうぶつの森」「ファイアーエムブレム」が投入予定です。

Welqに端を発する一連のキュレーションメディア問題が記憶に新しいDeNAですが、ビックタイトルの投下など、会社全体で売上と信頼をどのように回復していくかに、注目が集まります。

企業向けサービス「LINE WORKS」を仕掛けるLINE

2016年12月期の決算を見ると、LINE株式会社の営業利益が落ちていることがわかります。

さらに決算を見ていくと、スタンプ・着せ替え・LINE Outといった、LINEが定義するコミュニケーションサービスも、LINE GAME・LINEマンガといったコンテンツサービスも減少傾向にあるようです。(一方で、広告事業の売上は右肩上がり)

国内の個人ユーザー増加には限界があることを考えると、LINEは新たな手を打つ必要があります。そのような背景を踏まえて最近の動きを見ると、LINEは企業向けサービスを新たに仕掛けていることに気づきます。

実は企業向けサービスとしては、LINE@・LINE ビジネスコネクト・LINE Customer Connectを提供していますが、ワークスモバイルと共同開発したLINE WORKSを今月発表しました。

すでにチャットワークやSlackなど、企業向けのコミュニケーションツールがある中で、LINE WORKSがどこまでシェアを伸ばせるかは、今後の焦点となりそうです。

「みてね」に先行投資するミクシィ

2017年3月期 第3四半期の決算資料を参考に、ミクシィの業績を見てみましょう。

今やミクシィといえばゲームの印象が強いですが、それもそのはず、モンスターストライクの利用者数は国内外合わせて、何と4,000万人を超えるそうです。

ちなみにメディアプラットフォーム事業と銘打った事業には、そのモンスターストライクに加えて、mixiやFind job!・チケットキャンプ・結婚支援事業が含まれますが、全体的に右肩上がりの絵を描いています。

ミクシィ

出典:ミクシィ「2017年3月期 第3四半期の決算資料

最近の動きとしては、家族アルバムアプリ「みてね」がテレビCMを連日流して、注目度が右肩上がりに伸びています。

みてね

https://mitene.us/

家族間SNSというニッチな領域に対して、メディアプラットフォーム事業という収益の基盤を活かしつつ、ミクシィはどのような攻勢をかけるのでしょうか?その点に注目が集まります。

第三の柱「インキュベーション事業」を強化するVOYAGE GROUP

VOYAGE GROUPの2017年9月期の決算資料を見ると、アドプラットフォーム事業を中心に売上が伸びて、2017年1Qは過去最高の65.7億円でした。

voyage

出典:VOYAGE GROUP「2017年9月期の決算資料

全体の売上は好調で、目下のところ、アドプラットフォーム事業とポイントメディア事業に次ぐ第三の柱として、インキュベーション事業(特にHR・EC・FinTech領域)に先行投資をしています。

最近の動きでは、2016年12月にイオングループのカジタク社と業務提携をして、株式会社VOYAGE NEXUSを立ち上げました。

インキュベーション事業におけるEC領域での協業との見方ですが、今後もHR・EC・FinTech領域については、非IT企業とのアライアンスは強化されていくでしょう。第三の柱として、どのような事業が立ち上がっていくのか、引き続き注目していきます。

(以上、渋谷IT企業5社の最近の動きでした。)

どの企業もそれぞれ力を入れていく領域が異なりますが、すべて日本国内のIT業界を牽引するトップレベルの企業です。

こうしたIT企業の動向を知ることで、IT業界の全体の動きが垣間見えるような気がしますね。(テックブック編集部もいろいろと勉強いたしました。ご一読、ありがとうございます。)

編集/テックブック編集部

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