織田晃輔

sagojo

世界を自分の足で歩き、自分の目で見ることを楽しむ「旅人」・・・そんな旅人たちと企業をマッチングさせ、「旅×シゴト」という考え方を生み出した人たちがいます。

今回は、旅人と企業のマッチングを支援する「すごい旅人求人サイトSAGOJO(サゴジョー)」のサービスを運営する、株式会社SAGOJOの新拓也さんにお話を伺いました。

注目と期待の声に迎えられながら華々しいスタートをきった「SAGOJO」ですが、誕生から約10ヶ月が経った現在は、どのような状況にあるのでしょうか。

また、SAGOJOが見据える「これから」とは・・・?

そのあたりのお話を伺いながら、SAGOJOの「いま」と「これから」についてお伝えしたいと思います。

※【「SAGOJO」をご存じない方へ】

 SAGOJOとは?

SAGOJOは、旅先でコンテンツ制作などの「シゴト」をすることで、企業から「リターン」を受け取りながら旅することができる「すごい旅人求人サイト」です。2016年4月にリリースし、現在登録している旅人(ユーザー)は約4,000人、累計シゴト掲載数は約50件です。(2017年2月時点)

↓クリックで「SAGOJO すごい旅人求人サイト – サゴジョー」へジャンプします。

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SAGOJOに対する意外な反応?

今までに掲載してきたシゴトの数は50件ほどです。滑り出しはとても順調で、特に法人の方から多くのお問い合わせをいただけたのが良かったです。

当初は、1つの募集で採用できる人数が1~3人だったのが、今では10~100人規模のものも出てきました。

新たな企画を探し続けるメディアの反応

お問い合わせをいただくのは、メディア関係の方からが多いですね。「なんでここから?」というような意外なところからもお問い合わせをいただいていて、驚くことも多々あります。

例えば、「会計」をコンセプトとするメディアさんから「公認会計士の旅人を募集したい」というお話がありました。当初はそんな旅人が集まるのかと少し不安でしたが、予想に反して多くの資格を持った旅人から応募があり、今は世界各国の会計事情について旅人が連載をしています。

また、「月刊ムー」さんとも一緒に企画をつくれたのも良かったです。最近は超能力や超常現象などのオカルトな話題が下火だそうで、旅人が世界を巡ってネタを集めるという話に発展しました。「旅人×オカルト」という発想はなかったので、新鮮でしたね。

新たな旅の形を得た「旅人たち」の反応

サービス開始から10ヶ月が経ちましたが、現時点で登録している旅人は約4,000人。大変多くの方にご登録いただけていて、本当にありがたく思います。

旅人からの期待も非常に高いです。プロフィールは履歴書並みに詳しく書いて送ってくれる方が多く、モチベーションの高さも感じています。

また、一緒に旅の価値を上げていきましょうという話をすると、共感してくれる旅人が続々と集まってきてくれました。

今は結果を出して旅人たちにしっかり還元しなくてはと、良いプレッシャーを日々感じていますね。

オウンドメディア「すごい旅研究所」の活用

「すごい旅研究所」というオウンドメディアを運営しています。旅人に向けて旅×シゴトの事例などを発信し、「こんな旅をしてみませんか?」とSAGOJOが実現する旅体験をアピールしています。

一方で、法人に向けて「こんなに個性的な旅人がいて、彼らにはこんなことができますよ」という実例を見せたいという狙いもあります。企業にとっても、旅とビジネスを結び付けて考えるキッカケになれば嬉しいですね。また「SAGOJOストーリー」というSAGOJOの思いを伝えるコンテンツも、今はまだ少数ではありますが掲載しています。

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↑クリックでオウンドメディア「すごい旅研究所」のページへジャンプします。

あとはメディアというわけではないのですが、旅人にバーテンダーとして高円寺にあるバーのカウンターに立ってもらい、旅人とリアルに話ができる場を設ける企画も始めました。

こちらも大変好評です。この企画を通してたくさんの旅人とリアルなコミュニケーションが取れるため、SAGOJOを見てくれる人の温度感のようなものが知れたのは良かったですね。
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※バー企画時の様子

SAGOJOが見据えるこれからの旅路

今のSAGOJOの課題は、掲載しているシゴトの数がまだまだ少ないこと。応募しているのにシゴトを依頼できていない旅人が多くいるので、これをまず第一に改善していきたいですね。

もうひとつは、仮に十分な数のシゴトが掲載できたとしても、どうしてもマッチングから漏れてしまう旅人の層が一定数あること。今はコンテンツ制作のシゴトがメインなので、それに合致するスキルセットがある方、またはそれをやりたいと思う方でないと依頼できていないのです。

なので、やがては「旅をしていれば誰でも受注できる」という環境を整えたいですね。バイヤーとして面白いアイテムを発掘しながら旅したり、日本のプロダクトを世界で売るような営業代行や、海外の市場調査をしたり。旅人だからこそできるシゴトはたくさんあります。

シゴトの幅と合わせて、対象となる旅人を広げていきたいと思っています。現在そういったチャレンジの領域は、他社と業務提携する形で進めています。

旅人の裾野を広げる以外にも、一部の特殊なスキルや職歴、実績を持った「すごい旅人」を、もっとリッチにブランディングしていこうとも考えています。

彼らが活躍することで「旅人ってこんなことができるんだ」と社会へ旅人のすごさを証明していきつつ、彼らの活躍を見てくれる人に、旅や旅人に対する憧れをもっと膨らませてもらえたらなと。

そしてそれは既存の旅人のモチベーションアップにも繋がると思いますし、旅人全体のスキルアップにも繋がっていくと考えています。

SAGOJOが世界に与える良い影響

SAGOJOというサービスを通じて、「旅人」の価値を高めていければと思っています。

今の社会の「旅」に対するイメージは「遊び・休暇」といった消費的なイメージが強いように感じていて、だからこそ旅の期間が長ければ長いほど社会から離れていってしまいます。長く旅をしていると、帰国後に再就職できないというのもそのひとつですね。そうなってしまうと、やはりなかなか旅に踏み切れない人が多くなります。

だから、旅が自己満足じゃない価値を生むことを証明したいんです。具体的には「旅をする」ということが仕事と繋がって、報酬を得たり、そこでの実績がキャリアに繋がったりする世界をつくること。それができれば、たとえ旅好きではない人でも、旅は社会に価値を生み出すものなんだと認識してもらえるのではと思っています。

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結果的に、SAGOJOを一つの架け橋として、旅をしたい人がいたときに周りが「応援するよ」と背中を押せたり、旅から帰ってきた際には「旅で培った知見を活かして、ぜひ我が社に勤めてほしい」となるような風潮が生まれたらいいですね。それは多くの旅人を生み出すことに繋がると考えています。

なぜ僕がこんなに旅する人を増やしたいのかというと、僕は旅人がこの世界に増えることが社会にとって良いことだと思っていて。旅には「世界を自分ごとにする」という力があって、それが現代にまさに求められていると思うんです。

例えば、旅の途中で足を運んで愛着が湧いた土地にもし災禍があれば、何か自分にできることはないかと考えアクションを起こすかもしれません。もしそこに大好きな友人がいたら、世界の難民やどこかの内戦も他人ごとじゃなくなるはず。

そういった気持ちは海外だけでなく、日本国内でも日々の生活の中で表れると思っていて、多くの人がそういった感覚を共有できるようになれば、もっと世界は優しくなると信じています。

僕は過去にインドとパキスタンを訪れたことがあるのですが、このふたつの国はあまり仲がよくありません。しかし、現地の人にお互いの国に行ったことはあるかと聞くと、ほとんどの人が「ない」と答えます。

もし彼らがもっと旅することができて、お互いの国を訪れ、そして友人をつくれたりすれば、きっと見方も変わるのではないでしょうか。大きな変化は小さなことの積み重ねだと思っています。まずは、世界中の人がもっと気軽に旅できる世界にならなきゃいけない、と思っています。

(『3,900人が登録する「すごい旅人求人サイト」ーSAGOJOが歩んだ軌跡と展望』の記事はここまでです。)

この記事は、後編に続きます!

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↑今回、取材にご協力いただいた 「SAGOJO すごい旅人求人サイト – サゴジョー」さんはこちらです。

 

文/テックブック 織田 晃輔


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