Techbook編集部

ジェフ・ベゾス

未来の話をする時、人はこれからの5年や10年を見据えて空想を広げる。

しかし、誰しもがわかる通り未来は「これから来る」から、未来であり、多くのことはわからない。

イノベーションのアイデアを生み出す七つの法則」にはこう書いてある。

アマゾンの創業者でCEOのジェフ・ベゾスは、2012年のインタビューでこの点に強く同意している。「『今後10年で何が変わるか』という質問はしょっちゅう受けますが、『今後10年で変わらないものは何か』という質問を受けたことはほとんどありません。

私が思うに、実際には二番目の質問のほうが重要です。なぜなら時を経ても変わらないものを柱にして事業戦略を立てることができるからです。」

アマゾンは、インターネットの爆発的な普及を見据えて、オンラインのショッピングサイトを開設した。これは間違いないが、昨今のアマゾンの動きを見れば、それだけではないことは明白だ。

オンラインショッピングに関わる事業に目を向けると、ロボティックスを積極的に導入して倉庫のピッキング業務を改善したり、ドローンを使った新たな配送モデルを検討したり、DASHボタンで「ワンクリック」をさらに顧客の近くに置くことに成功している。

彼は続けて例を挙げた。「弊社の小売事業について言えば、顧客は低価格を求めています。これは10年後も変わらないでしょう。顧客は迅速な配送や幅広い選択肢も求めています。10年後に顧客が私のところにやってきて、『ジェフ、私はアマゾンが大好きだ。もう少し価格を上げて、もう少し時間をかけて配送してほしいのだが』と言うとは到底思えません。長い目で見ても正しいと思えることがあれば、そこに大いにエネルギーを注ぎ込むことができます。」

ベゾスが見ていたのは、「インターネットの爆発的な普及」だけではない。ベゾスは顧客を見て、顧客が今望んでいて、おそらく10年後も望むであろうことに、大きなエネルギーを注ぎ込んでいる。

VRもAIも、テクノロジーの革新によるイノヴェーションはこれからも私たちの予想を超えていくだろう。

ただ、「今後10年後で変わらないもの」は確かにあるはずだ。それを見続ける方が、あるいは重要なことなのかもしれない。ベゾスがそうしたように。

文/テックブック清水拓也

※Techbookですが、更新頻度をすこし落とします。今後はしばらく平日のみの更新にします。

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